結婚祝い現金ののし書き方|表書き・中袋・包み方を記入例つきで解説

- 表書きの名目は「寿」または「御結婚御祝」と書く。
- 名前は水引の下中央にフルネームで書き、連名は3名まで。
- 中袋の金額は旧字体の漢数字(壱・萬・圓など)で楷書で書く。
- 紙幣は人物の肖像が表・上にくるように入れる。
- 上包みは下の折り返しを上にかぶせる(慶事は「上向き」)。
この記事を書いている私は元ブライダル業界の編集者です。受付でご祝儀を受け取る側も、ゲストとして渡す側も両方経験してきました。所要時間は書く作業だけなら10分ほど、難易度はやさしめ。必要なのはご祝儀袋・筆ペン・新札の3点です。
結婚祝いに現金を贈るときの基本とのし袋(ご祝儀袋)の選び方

ご祝儀袋は「包む金額に釣り合うもの」を選び、水引はあわじ結びか結び切りを選べば間違いありません。
まず袋選びでつまずく人が多いので、ここを先に片づけます。中身が3万円なのに豪華すぎる袋、逆に5万円を簡素な袋に入れる、どちらもちぐはぐに見えます。
のし袋は包む金額に釣り合うものを選ぶ
袋のパッケージには「1万円程度向け」「3万円〜向け」など目安が書かれていることが多いです。迷ったらその表示に合わせるのが手っ取り早い。
目安としては、3万円なら水引が立体的なしっかりした袋、1万円ならシンプルな袋。袋の価格は中身のおよそ1%が私の感覚的な目安です。
水引はあわじ結びか結び切り、ちょう結びはNG
結婚は「一度きりであってほしいお祝い」なので、ほどけて結び直せる「ちょう結び(花結び)」は使いません。
あわじ結びと結び切りは、固く結ばれてほどけにくい形。何度あってもいい出産祝いなどはちょう結びですが、結婚は逆だと覚えておけば迷いません。
色柄付き・洋風タイプは友人向き
パステルカラーやリボン柄、洋風デザインの袋は、友人や同僚へのカジュアルな贈り方に向きます。
上司・親族・目上の方には、白地に紅白か金銀の水引という正式なタイプが安心。相手との関係で使い分けてください。
100均やコンビニの袋を使ってよいか
100均やコンビニのご祝儀袋を使っても、マナー違反にはなりません。
ただし正直に言うと、3万円以上を包むなら見た目が簡素に感じることがあります。1万円程度ならコンビニの袋で十分。金額が大きいときは文具店や百貨店の袋を私は選びます。
結婚祝い現金ののし(表書き)の書き方を手順で解説
表書きは、上段に名目(寿・御結婚御祝)、下段に贈り主のフルネームを書けば完成です。

短冊(細長い紙)が付いている袋は、その短冊に書いて水引に挟みます。手順で見ていきましょう。
表書きの名目は「寿」か「御結婚御祝」
上段に書く名目は「寿」または「御結婚御祝」。どちらでも問題ありません。
4文字を避けたいなら「寿」か「御結婚祝」。私は迷ったら「寿」にしています。短くて見栄えがよく、字数の縁起も気にせずに済むからです。
名前はフルネーム、連名は3名まで
下段には水引の結び目の真下に、贈り主のフルネームを書きます。
連名は3名まで。書く順番は、地位や年齢が高い人を右から左へ並べます。友人同士など上下がないときは五十音順でかまいません。
夫婦連名・会社一同・4名以上の別紙の書き方
夫婦連名は、中央に夫のフルネームを書き、その左に妻の名前だけを添えます。
4名以上、または「◯◯一同」でまとめる場合は、表には代表者名や「◯◯部一同」と書き、全員の氏名を別紙に書いて中袋に入れます。
| ケース | 表書き(下段) | 補足 |
|---|---|---|
| 夫婦 | 夫のフルネーム+左に妻の名 | 妻は名のみでよい |
| 3名まで | 右から地位・年齢順に並記 | 上下がなければ五十音順 |
| 4名以上 | 代表者名+「他一同」または「◯◯一同」 | 全員の氏名を別紙に書いて中袋へ |
| 会社・部署 | 「◯◯株式会社 営業部一同」 | 別紙に役職・氏名・金額を記載 |
筆・筆ペンで書く、字に自信がないときの代行・印刷サービス
筆記用具は毛筆か筆ペンを使い、濃い黒(濃墨)で書きます。
薄墨は弔事用なので結婚祝いでは使いません。ボールペンや万年筆も正式な場では避けたほうが無難です。
字に自信がないなら、文具店や通販ののし名入れ印刷サービス、毛筆代行を使う手もあります。短冊を別途買って練習し、いちばん上手に書けた1枚を使うだけでも仕上がりが変わります。
中袋(中包み)の書き方と金額の漢数字一覧
中袋には「表に金額、裏に住所と氏名」を書きます。金額は旧字体の漢数字で楷書です。

中袋を軽視する人が多いのですが、受付や新郎新婦が後でまとめる作業の助けになります。住所まで書いておくと、内祝いを送る側がとても助かります。
中袋に書くのは金額・住所・名前
中袋の表側中央に金額、裏側の左下に郵便番号・住所・氏名を書きます。
金額は「金 参萬円」のように「金」を頭に付けます。裏面の住所氏名は、後で内祝いを送るための情報なので省略しないほうがいい。
金額は旧字体の漢数字で楷書(壱・弐・参・伍・拾・萬・圓の対応表)
金額に旧字体を使うのは、一・二・三などに線を足して改ざんされるのを防ぐためです。
| 算用数字 | 旧字体 | 読み |
|---|---|---|
| 1 | 壱 | いち |
| 2 | 弐 | に |
| 3 | 参 | さん |
| 5 | 伍 | ご |
| 7 | 七 | しち |
| 8 | 八 | はち |
| 10 | 拾 | じゅう |
| 10000 | 萬 | まん |
| 円 | 圓 | えん |
例えば3万円は「金参萬圓」、5万円は「金伍萬圓」、10万円は「金拾萬圓」。「圓」は「円」と書いても通用しますが、正式に揃えるなら旧字体です。
中袋がないタイプの書き方
中袋がない略式の袋は、上包みの裏側に金額と住所・氏名を直接書きます。
裏面の左側に金額、その横か下に住所と名前。1万円程度のカジュアルな袋に多い形です。
書き間違えたときの修正・書き直しの対処
書き間違えたら修正液や二重線で直さず、新しい袋(または短冊)に書き直すのが基本です。
短冊式なら短冊だけ差し替えれば済みます。私は予備の短冊を1枚多めに用意して、失敗してもすぐ書き直せるようにしています。
お金の入れ方と袋の包み方の手順

お金は新札を用意し、肖像が袋の表・上にくるように入れて、上包みは下の折り返しを上にかぶせて閉じます。
ここが当日の見た目を左右する部分。順番に進めれば迷いません。
新札(ピン札)の準備方法と入手場所、両替できないときの対処
新札は銀行の窓口や両替機、ゆうちょ銀行で交換できます。
新札を用意するのは「お祝いを前もって準備していました」という気持ちを表すため。式の数日前までに銀行へ行くのが確実です。
どうしても間に合わないときは、手元の紙幣の中からできるだけきれいなお札を選び、アイロンを低温で軽く当ててシワを伸ばす方法もあります。
紙幣は肖像画が表・上にくるように入れる
中袋を表にして開けたとき、紙幣の肖像(顔)が見える向き・上側にくるように揃えて入れます。
複数枚あるときは全部の向きを揃えること。バラバラだと受付で開いた瞬間に雑な印象になります。
上包みの裏側の折り返しは下を上にかぶせる理由
慶事は上包みの裏で「下の折り返しを上にかぶせる」のが正解です。
これは「幸せを受け止める・上を向く」という意味から。弔事は逆に上を先に折り、下をかぶせて「下を向く・悲しみを流す」形にします。慶弔で真逆なので、ここは間違えやすい。
ふくさの色・種類の選び方と、ない場合の代用
ご祝儀は、赤・えんじ・金など暖色系のふくさに包んで持参します。
紺・グレー・緑などの寒色系は弔事用なので慶事には使いません。紫はどちらにも使える万能色なので、1枚持つなら紫が便利です。
ふくさがないときは、無地のハンカチや小さな風呂敷で代用できます。包む向きは、開いたとき右開きになるように。ポケットや裸のまま持っていくのだけは避けたいところです。
金額相場の早見表とNGな数字の考え方
友人なら3万円、上司や親族はそれ以上が結婚祝いの一般的な目安で、4と9のつく数字は避けます。

相場は相手との関係と自分の年齢で変わります。早見表で確認してください。
関係性・年齢別の金額早見表
| 相手との関係 | 金額の目安 |
|---|---|
| 友人・同僚 | 3万円 |
| 兄弟姉妹 | 3万〜5万円 |
| いとこ・親戚 | 3万〜5万円 |
| 上司・恩師 | 3万〜5万円 |
| 甥・姪 | 5万円〜 |
20代で予算が厳しいなら2万円という選択もあります。後述のとおり、2万円は最近では許容されるようになってきました。
4・9や割り切れる偶数を避ける考え方と最近の許容傾向
4は「死」、9は「苦」を連想させるため金額として避けます。
偶数は「割り切れる=別れる」を嫌って避けるのが伝統。ただし最近は許容が広がり、2万円は「ペア」「夫婦」の意味で受け入れられています。
2万円を包むときは、1万円札1枚+5千円札2枚にして「枚数を奇数の3枚」にすると角が立ちません。私が受付をしていた頃、この入れ方をする方は多かったです。
地域による相場・作法の違い(関西と関東など)
ご祝儀の金額相場に大きな東西差はありませんが、引き出物やしきたりの細部は地域で異なります。
心配なら、同じ地域で先に出席した友人や親族に「いくら包んだ?」と確認するのが確実。これが一番手堅い方法です。
欠席・遠方で渡せないときの現金の送り方とマナー
直接渡せないときは、現金を必ず現金書留で郵送し、手紙を添えます。

普通郵便で現金を送るのは違反です。郵便局の現金書留専用封筒を使ってください。
現金書留での郵送マナーと送るタイミング
現金は、ご祝儀袋に入れた状態で現金書留の封筒に納めて送ります。
送る時期は、招待状の返信で欠席を伝えたあと、式の1週間前までに届くのが理想です。式当日に重なると受付がばたつくので、早めが親切。
現金書留封筒はそのまま郵便局の窓口に出します。ポスト投函はできません。
添える手紙の文例
短くてかまわないので、お祝いの言葉と欠席のお詫びを一筆添えます。
ご結婚おめでとうございます。当日はやむを得ない事情で出席できず、本当に残念です。心ばかりですがお祝いを同封します。おふたりの末永いお幸せを祈っています。
忌み言葉(別れる・切れる・終わる・重ね重ねなど)は避ける。これだけ気をつければ十分です。
当日の渡し方チェックリストと挨拶の文例

受付ではふくさからご祝儀を取り出し、相手に正面を向けて両手で渡し、一言お祝いを添えます。
